contract

 

 

およそ恋愛というものは

 

という書き出しで始まるこの文章は個人の妄想の産物であり何等の他意も無いことを最初に告白しておく

 

 

 

 

 

 

およそ恋愛というものは

 

一種の契約関係である

 

 

 

人間関係において、友情はわざわざ「友達になろう」と言って始まりはしない

 

 

 

 

世間一般の純粋人が想像する恋愛関係のみ

「好きです!付き合って下さい!」という申込みがあり

「えっ…嬉しい…よろこんで!」という承諾があって始まるのだ

 

 

 

 

「申込み」があり「承諾」がある

すなわち両当事者の合意によって成立する

 

 

 

ゆえに一種の契約関係である

 

 

 

 

そして、契約は事情変更の原則により
1.契約締結の際に前提とされた事情が
2.事後的に当事者の予想しえた範囲を超えて著しく変化し
3.当初の契約内容を形式的に維持すると当事者の一方にとってきわめて不公平な結果をもたらす場合に

不利益を受ける当事者に契約内容の改定を目的とした再交渉請求権や契約改定権、契約解除権が認められるべきであるとされている

 

 

 

 

「幸せにするから!って言ったのに…」

 

「こんな人だと思わなかった…」

 

「…この人といると私、幸せになれない」

 

 

 

 

そう思ったとき、契約は解除可能なのである

 

 

 

 

当事者のどちらかが一方的な意思表示をすることにより解除を求めれば契約は解除される

 

 

 

 

そしてその契約がどうなるのか

 

 

 

 

解除の効果は契約締結時に遡って生じる

 

 

 

 

つまり2人の想い出は遡及的に消滅するのである

 

 

 

 

初めから無かったことになり、当事者間には原状回復の必要が発生する

 

 

 

 

 

よって

「女の恋愛は上書き保存」

「元カレが今までのプレゼント全部返せって言ってくるんだけど」

というようなよく聞く哀しい現象に一応の説明が付くのである

 

 

 

 

これを契約関係と呼ばずして何と呼ぼうか

 

 

 

 

ちなみに契約交渉の中途破棄の場合、契約が履行されれば得たであろう利益、つまり履行利益の賠償は認められない

 

 

 

 

クリスマスの足音に怯え、諸兄らが一生懸命努力した結果も契約に至らなければすべておじゃんというわけだ

 

 

 

 

 

だからなんだと言われればそれまでである

クリスマスにイチャつくカップルは爆ぜろ